【29日目】お遍路始まりの伝説『杖杉庵』、世界唯一の阿弥陀如来像『善長寺』、番外霊場『善覚寺』
どーもどーも。
朝ですね。

5月29日(水) 29日目
入山してから2日しても下山できず、昨晩は『杖杉庵(じょうしんあん)』で寝させていただきました。

立派な杉

昨夜も雨が降ったので大助かり


ここは「民間人お遍路の始まり」といわれる《衛門三郎(えもんさぶろう)伝説》の地であります。

「右」はいらないはず…
その伝説がこちら。

大雑把に説明しますと、
愛媛の豪族の衛門三郎(お金持ちだが性悪) → ある日ぼろぼろの僧のしつこい「ご飯ください」にキレて僧の鉄鉢を地面に叩きつける → 鉢が八つに割れて僧が消える → 衛門三郎の八人の子どもが全員死ぬ → 大号泣 → あのときの僧が空海と悟る → 会ってお詫びしたいと決心 → 財産処分、離婚、旅立ち → 四国を20周しても会えず → 最後に逆(左回り)に廻ってみようと思いつく(逆打ちの起源) → 会えず → もう死ぬ寸前 → 大師現る → (衛)大土下座謝罪 → (大)ゆるす → (大)でももう死ぬからこの報いは来世ね、何か願い言うてみ → (衛)地方行政官に生まれたい → (大)よっしゃ叶えたろ → (衛)死ぬ( ˘ω˘)スヤァ
ということで「ここ」がその衛門三郎が大師様に会えた場所なのです。
大師様は衛門三郎を埋葬し遍路杖を立てたところ、その杖から芽吹きやがて立派な大杉になったというわけです。
何とも複雑な思いの入り交じる伝説です。
山を下り始めると間もなく集落に着きます。

廃校のプール
お遍路さん相手の商店やお宿の名残がたくさんあります。
新しい公衆トイレや自転車、バイクを停められるひろばもあります。
6年前はトイレ脇で満点の星空を眺めながら寝ました。
まだ明るいうちから寝転がって空を眺めていると、だんだん暗くなるにつれて「星が増えていく」のです。
初めてみる空の移り変わりにとても感動したのを鮮明に覚えています。
先へ進みます。
昨日山の中でこけて右腕を負傷しました。
深く切って出血もありましたが、水で洗っただけなので消毒をしなければなりません。
あいにくというか準備不足で持ち合わせていなかったので、この先の民宿で借りられないか聞いてみます。

『なべいわ荘』は焼山寺を打つお遍路にとっては「ここしかない!」という感じの民宿です(他にもあるのですが…)。
もちろん私は泊まったことはありませんので初めて行ってみました。

屋根が見えます
前日に宿泊していたお遍路さんたちは皆出発した後です。
玄関から声をかけると女性が出てきたので訳を話すと一式を持ってきてくれました。

通常のルートはなべいわ荘の手前から山道に入ります。
しかし私は番外霊場に行くため車道を下ります。
左に山、右に川を眺めながら緩やかに進みます。
途中、右手に墓地とお寺が見えてきました。
通りすぎようと思ったところ、大師像が目に入ったので引き寄せられます。

『黒岸山 善長寺』
(こくがんさん ぜんちょうじ)
※院号聞いたけど忘れちゃいました
道路側に墓地があり隣接したお堂に大きな大師像があります。
ここでまず見られるのが世にも珍しい、というか世界でここにしかないとう『大師背負いの阿弥陀如来』だ。


かわいい

大抵はその場で彫って安置する話しか聞きませんが、わざわざ焼山寺で彫って持ってくるとはこれいかに。

山門の代わりに石柱と洒落た鉄製のアーチ、その中心にはランプがある

境内を見ていると奥様が出てこられいろいろお話を聞かせてくださった。
ご住職からは飲み物のお接待をいただいた。
本堂の扉も開けていただき中を拝むことができた。



それと庭に円形の池があり、中には30匹ほどの立派な鯉が泳いでいた。

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