さいとうひろおブログ

夢と希望と借金しかない。千葉県の実家から沖縄目指して歩いてます。自分探しではなく、探した結果見つかった答えがこれだった。

『ぼぎわんが、来る』【読書感想② ネタバレあり!】

どーもどーも。



年をまたいで『ぼぎわんが、来る』の感想の続きが一発目のブログになりました。

名古屋にて初めてのすしざんまい。


この記事は本書や映画をご覧になった方を対象にしてます。


映画は未鑑賞ですが予告編は観たのでそこから感じたことも書きます。


まったく知らない人のためにざっくりとストーリーを、書きません


小説の印象は「最後失速」


というか最後のぼぎわんとのバトルが日本ホラーの王道と違い「マジなバトル描写」だったので、それまでの夫婦問題や人間関係の闇を鋭く突いたサスペンスホラーな雰囲気が台無しになってしまったように感じたのです。


日本ホラーの特徴を私なりに書くなら、それは「情」があるという点です。


海外ホラーのモンスターや悪霊は唐突に現れ人間を襲い人間は訳もわからず必死で闘います。
描かれるのは人間側だけでありそのハラハラドキドキをエンターテイメントとして楽しみます。


日本ホラーは違います。


初めこそ訳もわからず襲われますが、その原因を探っていくとモンスターや悪霊にも「そうなった理由」があるのが王道です。


そしてそれは悲しみであったり恨みであったり何かしらの「強い想い」が根底にあります。


日本ホラーは襲う側の事情も描かれます。


初めから「そうだった」わけではなく、好きで「そうなった」わけでもないのです。


私たち見る側は襲ってくる脅威にハラハラドキドキしつつ、その出自に情を寄せもするのです。


これが私の考える日本ホラーの特徴です。


この「同情の文化」は日本ならではですね。


日本人の「情け深さ」は遺伝子レベルで心と体に刻み込まれているので、時代が変わっても残り続けると思います。
 
日本ホラーはごく普通の主人公が脅威の原因を究明し「封印」「鎮める」「退ける」「成仏させる」かして終わります。


ところがどっこい終わってなかった!というところで目新しかったのが『リング』ですかね。 


話を戻します。


日本ホラーではそうやって「原因を究明して解決する」のが王道なので「闘って退治する」といって登場する霊能力者などは大体が偽物か役立たずで死んでしまう設定です。


ここでようやく『ぼぎわんが、来る』の感想に話が戻りますが、ここでは登場する霊能力者がガチガチの本物でバチバチの武闘派なのです。


この設定が凄いです。


警察トップと直で繋がっていて超法規的な権力を持っており、つまりこの小説のなかの日本では「悪霊」や「化け物」の存在が国家に認められているという設定が分かるとそこでまず私は一気に「フィクション臭さ」が増して冷めてしまったのです。


本当に終盤までの夫婦問題と子育て問題、世間と自身との溝についての悩み、子供を産む産まない産めないの葛藤、古い価値観に縛れた苦しみと後悔、日本の民間信仰と歴史的事実を絡めたスリリングな考察と推理、その仮説と検証など、いろいろなテーマがどれも絶妙なバランス感覚で物語を構成していてめちゃくちゃ面白いんですよこの小説。


それがいきなり超絶霊能力者が現れてバトル漫画みたいなバトルでぼぎわんを倒しちゃうもんだから、なんだかなーって感じ。


『ぼぎわんが、来る』は作者さんの一作目の小説ってことで、この霊能力者が出てくるシリーズが何冊か発行されておりそこで過去も語られているそうです。


しかしちょっと一作目にこの展開はぶっこみ過ぎたかなぁという印象。


まずは軽い事件解決で謎と余力を残して次回作に乞うご期待!っていう戦略はなかったのかなぁ。


最後のバトルはマンガでしたわ。


そして映画ね!


これは予告編を見ましたが、やっぱり中島ワールド全開ってにおいがぷんぷんしますね!


いつもならよくできた原作を中島ワールドがぶっ壊して再構築してしまうため原作好きの私には不評ですが、今回は原作が後半にぶっ壊れてアンバランスになっているので中島ワールドに初めからぶっ壊されている映画の方がすんなり楽しめるかもしれませんな!


初めは観る気が起きなかったけど、2019年元日に名古屋駅の地下のマクドナルドでこのブログ書いてたらなんだか観たくなってきた!!


やることなくてヒマだし!!


というわけでにちょっくら映画館探してきます!!


したらな!